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「とりあえず、シャワー!!」
「望愛、着替えよろしくー!」
「はい。はい」
この二人は何の準備もないままに、ここに泊まることを決め込んでいる。
まあ、それがいつもの流れなので私も動じないのだけれど。
三人分の着替えくらいは残してある。
気心知れた女同士なので、Tシャツにハーフパンツや短パンでオッケーだ。
二人が順番にシャワーを浴びて、最後に私が済ます。
「…望愛、試供品で済ましてるの?」
二人が訝(イブカ)しんだのは、シャワーの後に貸した基礎化粧品。
化粧水も乳液も、クリームも試供品だった。
さすがに、渉さんの家とこのアパートに同じものは揃えていない。
私にしてみれば、試供品があってラッキーだと思っていたけれど…
二人にとっては不自然なこと極まりない。
「…た、たくさんもらったから、この機会に消費してもらおうかな…って」
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