2103人が本棚に入れています
本棚に追加
給湯室で渉さんのコーヒーを入れながら室長のことを考える。
あんな風に冗談を言う室長の本心はわからないけれど、
室長の…目。
あの雨の日に見た深く悲しみに満ちた目を見てから、
室長の目をまっすぐに見るのが少し怖かったけれど、
さっきの室長の目は…
優しい言葉と表情そのままを映した
本当にあたたかい瞳だった。
あの日から遠慮していた私と室長のアイコンタクトも
本格的に復活させていいのかもしれない。
…させるべきだと思った。
そう決意したところでお湯が沸き、私は渉さんのカップにお湯を注いで、たっぷりのミルクを足した。
最初のコメントを投稿しよう!