オバケ

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大声で笑いながらお腹を抱える二人が、急に涙目のまま私に言う。 「望愛も気を付けなよ?一人でボーっとしてたら企画準備室に連れていかれるよ?」 「企画…準備室に?」 「だーかーら、夜に企画準備室から聞こえてくる声!」 「そこで何してると思ってんのよ?」 「何って…………え?」 私が目を見開く。 「遅いわよ。ホントに望愛がホラーね」 「ま、とにかく魔除けに飲も。もっと、飲も!」 「…オバケに魔除けって…効くの?」 「効く、効く!!」 「何だっていいのよ!」 こうして、私たちの夜は 恋バナと怪談話で…更けていった。
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