オバケ

5/37
前へ
/37ページ
次へ
翌日――。 一番早くに目覚めたのはもちろん私だった。 早くと言っても、もう9時。 奈美と理央はピクリとも動く気配がない。 その寝相(ネゾウ)も… 絶対他の人には見せられない。 私は二人をそのままにして、三人…いえ、ほとんど二人で飲んだ量としては多すぎるビンと缶を拾い上げて、散らかったテーブルの上を片付ける。 それを済ますと洗顔をして、手元の不揃いな道具で薄いメイクを終わらせた。 二人はまだ気持ちよさそうに眠っていた。 私はお昼ご飯になりそうな朝ごはんを作り始める。 大した材料はないけれど、ここが腕の見せ所。 私の料理の腕は… 渉さんも少しは認めてくれてるんだから。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2100人が本棚に入れています
本棚に追加