オバケ

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もちろん、朝食は昼食を兼ねていた。 女三人で休日のまったりとした時間を過ごしている中、突然理央が立ち上がる。 「さーて、邪魔者は帰りますか」 「そうだね。今頃モンスターも悶々(モンモン)としてるかもしれないし」 「あはは。そーだね」 「…そんなことないよ」 「うふふ。そんなことあるかもよ」 「ゆっくりしていっていいよ?」 「だめ。だめ。」 「だって私たち、今日は合コンだし」 「そ、帰って気合入れてつくらなきゃなんないし、いい女」 「そういうこと」 「じゃ、帰るねーーー」 二人は手早く帰り支度をして、あっさりと帰って行った。 いつも通りの二人に見えるけど… やっぱり少し、私にも気を遣ってくれたみたい。 本当は、そんな必要なんてないんだけれど。 私は二人の厚意(コウイ)をありがたく受け取って、渉さんに連絡を入れた。
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