オバケ-2

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私は彼女が一人で食べていることが少し気になった。 …ちゃんと、部署には馴染めているのだろうか。 私の心を見透かしたわけじゃないと思うけれど、彼女が箸を動かしながら言った。 「今日は午後一で会議に出席するんで、いつも一緒に食べてる子より早目に来たんです。…書記みたいな役割なんですけど…私も会議に出させてもらうようになって…」 彼女は恥ずかしがりながら、でもうれしそうに教えてくれた。 「そっか…。頑張ってるんだね」 「…はい。充実してます」 彼女の表情を見れば、それは必然的に伝わってきた。 そして、彼女は食事の残りを急いで口に入れた。 「すみません、準備もあるので、私、先に失礼しますね。あの、また一緒にご飯どうですか?」 「うん、もちろん」 「じゃあ、また時間がある時にゆっくり決めましょう」 「うん、頑張ってね」 「はい!」 彼女は最後に笑顔で会釈をして忙(セワ)しく食堂を後にした。 彼女のおかげで、さっきの出来事の衝撃が… すっかり薄れていた。
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