怪奇現象

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渉さんは体勢を変え、私を背中から抱きしめて、ベッドの背もたれにもたれた。 私はすっぽりと渉さんのカラダの中。 背中から伝わる渉さんの体温にホッとする。 渉さんはアルバムのページを惜(オ)しむようにゆっくりとめくった。 「俺、ガキの頃からメチャクチャイケてるだろ?」 「ホント、すっごくかわいいです!」 「可愛いんじゃねえよ、かっこいいんだろ」 「ひゃーー。この渉さん!すっごくかわいい!かわいすぎるぅ」 「だから…」 「こっちも!見て!渉さん!会長が若いです!やーんやっぱり会長、素敵です!」 「…俺を見ろ」 渉さんは私の視線に合わせてページを送ってくれて、 まるで自分の過去を私に教えてくれてるみたいだった。
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