怪奇現象

16/35

2091人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
渉さんをめいいっぱい感じて 弾けるように高まって… そして果てる。 小さく震えるカラダの奥で 私の心は激しく震える。 私は力の入らない手で 渉さんの顔を包み、そして目を細める。 「ずっと…そばにいますから」 渉さんの目は私以上に細まって目じりがぐっと下がった。 渉さんは人差し指の背で私の頬を優しく撫でた。 「…約束な」 それに応えようとして、もう一度細めた私の目からは 大粒の涙がゆっくりと零(コボ)れ落ちた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2091人が本棚に入れています
本棚に追加