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室長と打合せをしていると、渉さんが出社してきた。
反射的に時計をみると、いつもより少し遅い。
さっきから少し気になっていたけれど、どうしたんだろう。
渉さんは秘書室のドアから2、3歩入ると、私を見つけて言った。
「ちょっと予定が狂った。E社でちょっとしたトラブルだ。これからすぐに出るから午前中は留守だ。今日は社内予定だから問題ねえだろ?」
「…はい。大丈夫です」
私が答えると、渉さんはすぐに社長室に足を向けた。
室長に視線を送ると、行って来なさいの視線を返してくれたので、私はコーヒーを手早く入れて、社長室に向かった。
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