2091人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「…ホント。そんな顔してよく言うよ。まあ…今は仕事中だし、お昼になったらちゃんと話して」
「…うん」
「モンスターと何かあったわけじゃないんでしょ？」
「…うん」
「…わかった。私たちがいるから大丈夫。そんな顔してないで、ほら、座りな」
「…うん」
「ほらほら。私たちが大丈夫って言ってんだから大丈夫よ。そんな顔してたら仕事にミスが出るからしっかりしなよ」
「…うん」
小さく返事をしながら頷くことしか出来なかったけど
実は
涙が出てきそうだった。
…どうしてこの二人は
私のことなら何でもわかってしまうの。
不安と恐怖で縮こまった気持ちがゆっくりと膨らみだす。
私は席に着いて一度大きく深呼吸をして、気合を入れ直した。
最初のコメントを投稿しよう！