入学式

5/6
前へ
/15ページ
次へ
ここで部長が剣を止めて後ろに下がる。  「ハアハア・・・君本当に強いね。自分の武器は持ってるかい?本当の本気で戦ってみたいな。」  周りがざわつく。  「部長が本気で戦ってみたいだなんて、あいつ本当に強いんだな!」  「これは見物だぜ!他の奴らも集めて来いよ!」  能力か・・・剣を使うから武器召喚系かな。  武器召喚系は自分の武器を異空間にしまっておく事が出来る。例えるならホル ダーに近い。武器にはアクセサリーを使えば付加<エンチャント>することがで きる。これを使えば自分の肉体を強化したり、武器に炎をまとわせたり、武器の 切れ味を上げたり出来る。炎等の特別なアクセサリーは相当良い武器にしか付加 出来ない。その武器によって、付加出来る回数は変わってくる。付加の限度を 超えてしまうと逆に弱くなったり、壊れたりする。   腰から父さんから貰った短剣を抜く。これは父さんが作った剣だ。聖剣やら魔剣やら伝説の武器の一部を混ぜ合わせて作った剣。名前は‘ゼウス‘。なんでも切れ、絶対に壊れないのが俺の売りだ。本当に強い能力はどんなに付加しても問題がないということ。俺の血を混ぜてあり、何故か場所がわかるのでなくなる心配はない。  部長が声を上げる。 「武器召喚<サモン>‘アルマッス‘」  たしかどこかの伝説の剣の名前だった気がする。レプリカだろうが。世界には同じ名前の剣が多い。時代が経ってレプリカがたくさんできるからだ。あと父さん達が根こそぎ集めたから。あ、後者の理由でレプリカしかないな。  「準備はいいね!行くよ!」  さっきよりも倍近い速度で攻撃してくる。本気の所悪いがすぐ終わらす。  10、20と剣を振ってくるがその場から動かず短剣だけで全部受け止める。 そして上から振ってきた剣を上に弾く。勢いで部長の剣が後ろに吹っ飛ぶ。無防備の部長の首に短剣を向ける。  「わああああああああああ!!!!!!!!!」  歓声が上がる。  「なんだ今の!全部動かず受け止めてたぞ!部長って弱かったけ!?」  「いや、ここでは10本の指には入るぞ!あいつが強すぎるんだよ!」  「それにしてもあの人だれ!?超かっこよくない!?」  「そうね・・・部長を余裕で勝つなんて・・・」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加