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「その、君ってやめてよ。私には三縞 由莉って名前が・・・。」
「わかったから、起きてくれ。」
「なま・・・いき・・・よ・・・。」
「あちゃー、完全に寝ちゃったよ。・・・大人っぽいと思ったけど、寝顔は年相応だな。」
夢を見た。
フワフワとした感覚の中を、ひたすら走っている私。
辺りは真っ暗で、どこに向かっているのか、方向もわからない世界。
泣いて、立ち止まった私に、大きな手を差し伸べている人がいる。
その手を取っていいのか、取るべきなのか悩んでいると、いつの間にかその手は消えている。
待って、おいて行かないで。
誰でもいいから、ここから助けてっ。
「待ってっ。」
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