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ヒステリックな女性(名前知らない)は、すごい形相のまま展望フロアから出て行った。
私は、その場に座り込んだ。
こ、怖かった・・・。
っていうか、叩き返してない。
むっとしていると、辰巳さんは私と同じ視線までしゃがみこむと、そっと私を抱きしめた。
壊れ物でも触っているかのように、とても優しく。
「巻き込んで、悪かった。ほっぺ、痛いだろ。」
「あ、そういえば・・・。」
「でも驚いた。あんな風に怒るなんて・・・・。」
「気付いたら、カッとなって。」
「でも、嬉しかった。やっと、信じてくれたんだな。」
「・・・待たせてごめんなさい。」
「いや、いいよ。」
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