第5話

14/40
前へ
/40ページ
次へ
顔が熱くなったのがわかり、隠しているとクスクスと辰巳さんが笑った。 睨むと、なんてことない顔で、こっちに視線を向ける。 ずっと、男なんてって思っていたけど、辰巳さんみたいな人もいるんだな・・・。 彼を信じて正解だった。 嬉しくなって、つい顔が緩む。 辰巳さんは、運転しながらも、私を観察していたみたいで、不思議そうな顔をした。 「ん?どうした?」 「ううん。ただ、あの日にナンパしてきたのが、辰巳さんで良かったなって。」 「ナンパっていうなよ。」 「だって、ナンパじゃない。」 「でも運命だ。」 「・・・やめてよ、恥ずかしい。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

153人が本棚に入れています
本棚に追加