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「あほか。俺の方が恥ずかしい。」
「でも、いつも余裕そうに見えるよ?」
「心の中は、違うって。」
「えぇー・・・?」
「理性保ったり、可愛いなって思って笑いそうになったり。そういうの、かなり抑えてんだから。」
「どうして?」
「いろいろ、偉そうなこと言ったからな。大人として・・・。」
「私には、素でいろって言ったくせに?」
「あほ。俺が本能のままになったら、とっくに食われてるぞ。」
こうした、やり取りですら嬉しくてたまらない。
辰巳さんの目は、いつも優しく私を見守ってくれている。
私のすべてを包み込んでくれる。
きっと、一年後の私の私の隣には、変わらず辰巳さんがいて。
私の左手の薬指には、辰巳さんから贈られた指輪が、輝いているんだろうな。
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