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初詣は、人が多くて今にも押し潰れそうになる私を、辰巳さんは可笑しそうに笑っていた。
でも、はぐれそうになったら、手を繋いでくれた。
その手は、車に乗るまでずっと、繋いだままだった。
年明けすぐに仕事が始まった辰巳さんは、あまり会えないことを謝ってきた。
気にせず仕事してというと、電話とメールは絶対にすると笑った。
私は辰巳さんが仕事で頑張っている間、必死に勉強して見事大学に合格。
気付けば、季節は春。
高校を卒業し、今は春休み。
辰巳さんと久しぶりにデートをすることに。
合格のお祝いと卒業のお祝い。
大人なデートに、困惑していた時期もあったが、今ではだいぶ慣れた。
辰巳さんの事も、信じている。
でもまだ、告白の返事はしていない。
高校を卒業するまで、言わないと決めていた。
一つの区切りとして。
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