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そんな杜撰だ世界を通り過ぎた頃シュリは足を止めた。
私は思わず顔をあげると目の前には小さな小屋に近い家らしき建物があった。
「ここが俺のうちだ。」
私はたまらず息を飲んだ。
そんな姿をみたシュリは思わずほくそ笑んだ。
「お嬢様には馬小屋位にしか見えないだろうが歴とした俺の家だ。俺しか住んでないから安心しろ。」
そう言うとシュリは中へと進んだ。
少し遅れて私も家の中へと入り込むと中はガラリと何も無い部屋。
私は辺りを見渡した。
シュリは背もたれさえない椅子を目の前には置くと椅子の上の誇りを祓ってくれ…。
「座りな。」
っと言った。
私は言われるがまま椅子に腰掛ける。
外の世界に憧れや夢を抱いて飛び出したけど…。
「外の世界にもいろんな世界があるのね…。」
思わず口走ってしまった私の言葉にシュリは一瞬動きを止めた。
そんなシュリの姿を目の当たりした私は焦りの色を隠せず思わず…
「ごめんなさい!そういうつもりじゃ…。」
弁解しようとすればするほどドツボにはまりそうになっていく。
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