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どん!
そして私の部屋まで辿り着くと勢いよく私の部屋の床にひざまづいた。
私は慌てて男を隠した。
何故なら…。
コンコン…
ドアをノックする音。
「はい…」
私は24時間交代で見張られて居たのだ。
些細な音でも心配して駆けつける兵。
私はこれを知っていた。
私は何事も無かったかのように窓の外を見ながらそうドアの向こうへ問いかけた。
キー…
すると大きな扉が開き案の定兵の1人が私の様子を伺いに来た様子。
「姫様。今凄い物音が聞こえましたが何かございましたか?」
兵はそう私に問いかける。
「いいえ。ただベッドから降りる時に躓いてしまったからその音じゃないかしら。心配しないで。」
そう私はそう兵に告げた。
「さようですか。何事もなければよろしいです。夜風は体に毒です。今宵は雨も降っておりますし早く窓をお閉めになりお休み下さいませ。」
「ありがとう…」
兵の言葉通り私は窓を閉めるとベッドへと戻った。
それを見届けると兵は静かに部屋を後にした。
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