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数が多い分、闇の種族達には光の種族以上に食料が必要だった。
「急に攻めて来たのは、食料などの物資が不足し始めたからか……ならば……」
長期戦に持ち込めば、彼らは撤退せざるを得なくなる。
そう考えたストーグは、自分がいる島の守りを固め、長期戦に持ち込もうと考えた。
「長引けば長引く程……奴らは厳しくなる……」
ストーグ達のいる島の後方には豊富な海洋資源があった。
豊かな漁場、島には過去の人間が受けた果樹園がある。
食料には困っておらず、何とかここを防衛すれば、彼らを撤退させる事ができるとストーグは思っていた。
「昼間は奇襲をかけ、夜間は守りに徹する……それをすれば……」
この作戦は上手くいく事になった。
しかし、数日経ったある日の夜。
その考えが甘かった事を彼らは知る事になった。
その日の夜、突然大きな地響きが島を襲った。
≪―――ズンッ!≫
島にある全てを何かが震わせた。
半分に割られたヤシの実の中にある液体が波打ち、外の木々も建物と同時に揺れ動いた。
部屋の中でヤシュトーと共に様々な作戦を練っていたストーグは驚いて立ち上がった。
「何事だ!?」
すぐにマーマンが入って来た。
「大変です!島の防衛網が突破され、何者かが島に上陸して来ました!」
ストーグとヤシュトーは驚いた。
「何だと!?」
「っ!?」
ストーグはマーマンに尋ねた。
「それは島のどの辺りだ!?」
彼は答えた。
「北側から奴らは上陸を開始したとの事です!」
ストーグはすぐに決めた。
「よし、ならば全ての者を南へ移動させろ!一部の戦士は先に移動して、南側の海域の安全を確保するんだ!」
「分かりました!」
マーマンの戦士は走り去った。
ストーグはヤシュトーの事を他のマーマンに頼むと、自身は陣頭指揮をするため、北側へ向かう事にした。
「ハルフゥの魔道士は半数を南へ!半数は私と共に来てもらう!」
「分かりました!」
彼らはすぐに行動を開始し、それぞれが動いて行った。
そして北側へ向かったストーグは、目の前に現れた魔物を見て驚いていた。
「何だ、あいつは!?」
彼の目の前に現れたのは、巨大な魔物だった。
それは周囲の木々をなぎ倒して、夜の闇の中にいた。
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