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しばらくして他の集まっていた人々も暗い表情で口々に不安を漏らしながら、その場から居なくなっていった。
ユラトは呆然と立っているデュランに話し掛けた。
「どうしたんだデュラン?」
しばし間を置いてからデュランがユラトに、自分が思った疑問をぶつけてきた。
「……なあ、確か西の草原って、俺達が昨日の夜来た場所じゃないか?」
「ああ、言われてみればそうだね。だけど俺たちが通ったときは誰も居なかったはず……」
「いや、実はな……」
デュランは昨日の夜、最後のマナサーチを使ったときに感じた僅かな魔力のことをユラトに話した。
「ええっ!……ということは、あの後、俺達が襲われなかったのはそのためなのか…?」
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