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「ねぇ、知ってる?地獄が見える指輪の存在を…」
それはいつもの看護婦の声とは違っていた。
まるっきり知らない女の声だ。
俺がそう思った瞬間、俺の首に赤い線が走り抜け、俺の頭は胴体を離れて宙を舞った。
唐突に襲われた息苦しさ。
赤い飛沫を撒き散らし、ベッド上のシーツを白から赤へと染め上げた赤い液体は…血…
俺の血…
な…何だ…!?…
何が起きたと言うんだ?
分からない。
分かる訳がない。
有り得ない不可思議に巻き込まれた?
だから首を跳ねられた!
怖い…
怖くて震えが止まらない。
恐怖に支配された歯が、否応なしに上下して音を出している。
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