第3話*噂話

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「マジで?伊東優と美希が?」 「えぇぇ!?なんでなんでっ?」 久恵よりも先に反応したのは、隣の席に集まっていた女子グループ。 私と優の関係が気になり、ずっと聞き耳を立てていたみたい…。 あまりに大声できゃあきゃあ言うので、あっという間にクラス中に知れ渡ってしまう。 久恵に言う場所を間違えた!と。 そうなって初めて気付く私は、やっぱり気持ちに余裕がなかったんだと思う。 「マジで?マジで?」 友達に肩を揺すられ、私は「うん」と答える。 横目でチラッと優の方を見たら、教室中から注目を浴びているにも関わらず、涼しい顔で本を読み続けていた。
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