第3話*噂話

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カーッと赤面するしかない私。 「お前、ほんっと馬鹿だな」 優は呆れたようにそう言うと、また視線を本に戻した。 それでも、日差しを浴びる優の髪は私の目を瞬かせる。 指先に触れたその柔らかさ。 私のキシキシの髪とは全然違っていて、ビックリしちゃう。 お菓子は優の机の上。 目的を達成できた私は、その場から逃げるように踵を返す…、と。 クラス中の視線が寄せられていたことに、やっと気付く。
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