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記憶違いだろうか。 私が乗ったのは、俊哉の車だったはず。 それにラブホテルを出た時も、俊哉の車に乗って家に帰ったはずだ。 「う~ん・・・? 私、車に乗ったのは覚えてるけど・・・。 てっきり俊哉の車だと思ってたんだよね。 違ったの・・・?」 「・・・たしかに、俺の車とミックの車は色や形が少し似ているからな。 どちらも黒いワンボックスだから、暗がりじゃ見分けがつかなかったんだろ。」 悲しそうに、俊哉は言葉を絶やす。 しかし、これだけでは話の辻褄が合わない。 あの朝ホテルで目が覚めた時、一緒の部屋にいたのは間違いなく俊哉だった。 そしてミックというオーストラリア人の姿は、あの時どこにもなかったのだから。
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