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「思わず俺は、持っていたペットボトルの中身をミックの頭上にぶっ掛けたんだ。 暴力沙汰になってしまえば、きっと都那が辛い思いをすると思ったからさ。 そしたらミックは怒って俺の方に向かってくると思いきや、ホテルの部屋にいる俺を見て驚いてそのまま部屋を出て1人で逃げたってわけ。」 俊哉のその発言を聞いて、アヤが小さく吹き出した。 「ミックは見掛けによらず小心者だからな。 酒の勢いで都那を連れ出して手を出そうとしたはいいけど、俊哉に見つかって焦ったんだと思うよ。 ほら、俺と俊哉の仲はみんなが知ってるからさ。」 アヤの言う通りだ。 表沙汰になってしまえば、きっとミックはこの地域にいられなくなってしまうだろう。 未遂で済んだ事とは言え、彼のしようとした事は絶対に許される事ではないのだから。
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