あの夜の真実

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カウンター脇の通路で菜花を待ち、横目でちらりと俊哉の様子を伺う。 すると、たまたまこちらを振り向いた俊哉と目が合ってしまったのだ。 彼は笑顔で手を振り、いつもと変わらない様子で私に話し掛けて来た。 「おぉ、都那!来てたのか!」 「う、うん・・・。」 「こっちで一緒に飲もうぜ!」 「いや、いい。 今日は友達と来てるから。」 不自然に、俊哉から目を逸らす。 タイミング良く用を足した菜花がトイレから戻って来たので、私は菜花を連れて奥のテーブル席に戻った。
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