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『お疲れ様、ベリエネールさん。
で、試合結果は?』
『アタシの班が、7人討伐、でジェダちゃんの班が4人討伐かしら♪』
『ったく、今日はクジ運が悪かったぜ』
『あぁら、運が良かったって言って頂戴な♪』
ポケットから手を出し、口元を隠し淑やかに笑うベリエネール。
『全くもってそうだなぁ!』
ロッジの背後へ歩み寄った大柄な男が頬を掻きながら大声に見合うため息を吐いた後、笑い声を響かせた。
隊服が弾けんばかりに筋肉が盛り上がり、大きな体をより大きく見せる彼の年は中年程…ロッジやシュヴァルツ、ヴァイス…そしてボルケーノらと比べても年上であろう。
比較的10代後半から20代が多くを占める聖戦士団では珍しい。
ボルケーノよりも暗い赤茶色の髪をすべて掻き上げ固め、隠すものを無くした顔の真ん中を丁度横断する様に、左の額から右の耳たぶまでの大きな傷跡が特徴的で、浅黒く焼けた肌に薄い肌色の傷跡はとても目立つ。
もみあげから繋がった短めの髭は顎を隠し、少しばかり目立った顔のシワを寄らせ、困った様にベリエネールを見返した後に歯を見せ笑再び笑った
。
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