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―――…再び、二人の熱い吐息が室内に交互に響く。
「もぉっ、病み上がりにこんなことさせてっ…! ひどいよ…!」
あたしは天井に向かって叫んだ。
「大したことなかったんだろ? こんなことできる体力あるんだし」
「そーゆー問題じゃ…」
「いやじゃなかったくせに」
「む……」
くっそぉ~…… これ以上強く反論できないし。
新谷はくすっと笑いながら腕を広げた。
「来て」
あたしが胸に飛び込んでくるのを待っている。
拒否しないことをわかった上での行動だ。
「早く」
惚れた弱みにめいっぱいつけこんでくれちゃって…さ。
本当、意地悪。
苦々しく思いながらも、あたしはそこへもぐりこんだ。
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