第16話

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―――…再び、二人の熱い吐息が室内に交互に響く。 「もぉっ、病み上がりにこんなことさせてっ…! ひどいよ…!」 あたしは天井に向かって叫んだ。 「大したことなかったんだろ? こんなことできる体力あるんだし」 「そーゆー問題じゃ…」 「いやじゃなかったくせに」 「む……」 くっそぉ~…… これ以上強く反論できないし。 新谷はくすっと笑いながら腕を広げた。 「来て」 あたしが胸に飛び込んでくるのを待っている。 拒否しないことをわかった上での行動だ。 「早く」 惚れた弱みにめいっぱいつけこんでくれちゃって…さ。 本当、意地悪。 苦々しく思いながらも、あたしはそこへもぐりこんだ。
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