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「ふ…、七海、かわいい」
「…(ムカツク)」
でも、新谷の腕の中にいると、腹立たしい感情はすっと消えた。
ギュッとしてもらうのって、どうしてこんなに心地いいのかな。
落ち着いたら、ふと素朴な疑問が頭に浮かび、
「ねぇ、よく…避妊具を持っていたね? いつも持ち歩いているの?」
新谷の胸に顔を預けながらそれを投げかける。
「この前、オフィスで出来なかったのは、コンドーム持ってなかったからなんだよね」
……はい?
「だから、いつでもできるように持ち歩くことにした」
「そんな…、じゃあ、あったらしてた? 屋上でも?」
あたしが身体を起こして新谷を上から見下ろすと、口の端をあげて。
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