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翌日、あたしは喫茶店に和也さんを呼び出した。
和也さんからもらったものを全部持ってきて、
それをテーブルの上に差し出す。
「ごめんなさい、和也さん。
和也さんが心を込めて選んで、あたしにくれたものだけど…、
あたしの心は、別の所にあるから…
だから、これらは受け取れない。 ごめんなさい」
和也さんはそれらを何も見なかったように無視。
注文したコーヒーを優雅に啜り、ソーサーに戻す。
「俺がすんなり別れると思ってるの?
はいそうですかって、納得すると思ってるの?」
和也さんは、きっとわかってくれる。
あたしは半ば祈るように、心の中で同じ台詞を二回言った。
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