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『ねぇチーちゃん』
私はどうしてこの時分からなかったのだろう……
『今の世界は楽しい?』
いつでもアイツはそうだった。
能天気に笑う顔の裏には、いつも誰にも理解が不可能なナニカが渦巻いていた。
『中々にな』
私がもう少しでも興味を引ければ、もしかしたらこんな事にはならなかったのかもしれない。
『………そう』
なぁ、お前には何が見えているんだ…
何を考えているんだ…
なぁ、この世界は退屈か?
――束
そして千冬は光の降り注ぐ海に沈んでいった……
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