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  生物学とかに難しい事に詳しくないけれど。鼻で匂いを嗅いで、その『嗅いだ時の電波信号』が脳に伝わって、脳で『良い匂いは旨い』とかを電波信号で鼻と感覚と味覚に伝えるらしくて。幼い時に、食べたものの味を覚えているらしくて。その食べたものの匂いも覚えているらしくて。それで、判断するらしくて。 要は、苦い匂いのする薬を服薬した事のある人は、匂いだけ嗅いだだけで味を思い出す事が出来る。初めて服薬する人は、鼻を摘まみ匂いを嗅がないように服薬すれば、味覚が判らないまま服薬する事が出来る。匂いは、味覚に最も影響を及ぼすもの。 無意識に鼻を摘まみ匂いを嗅ぐ行為を嫌がる人は、身体が反射的に起こしたか本能的に知っていたという事になる。 だからと言って、匂いのない料理は美味しくないもの。人は、見た目で味の良し悪しを決める為、嗅覚は必要なもの。それでも、匂いの強い味に果敢に挑戦する者もいるのも、事実。 『烏賊の塩辛』も『糠漬けの漬物』も『納豆』も『チーズ』も初めて食べる人は、鼻を摘まんでから食べる事を勧める。それでも、嫌いなら致し方ないのだけれど。 薫酒と酒盗。香りの良い匂いの酒と、酒を盗み呑みしたくなる程の肴があれば、蟒蛇は静かになる。宴用の酒は、口当たりの良い酒。腹の足しになる肴を添えれば、酒は少量でも大丈夫だろう。 それに、肴は保存食になるのもある。酒も肴も保存出来るものが、人気になる。楽しみは、最後に残す者がいるらしくて。  
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