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  この世界に、日本に似た国がある。異世界から来た日本人が多く住む国。そこで、作られる調味料類は、大半は貴族や王族が買い占める為平民以下の元には出荷されない。異世界から来た日本人の多くが世話になる先々が、貴族や王族の住まう場所だったりするのが原因なのだけれど。誰も気付かないから、厄介な国。 なので、取引するにも交流するにも貴族や王族の許可が必要になる面倒臭い国。かなり嫌われている国。誰もが観光なら行くが住みたくはない国。 なので、調味料は自作しなければならない。神には、冗談で呪っておいて欲しいと言った事がある。実際、リンの知らないところでは本当に呪ったり祟りが起きるようにしているらしいけれど。リンは知らない。 知ったら、参加したがるだろうけれど。 リンが住まうハウスには、ドワーフが作る壺等がある。神と知り合いのドワーフが、知り合いの神を介して知ったリンの作る物に興味を抱き、ちゃっかり世界樹に許可を貰って森に住み着いたらしくて。リンが住まうハウスに来ては、作った品を置いていく。勿論、ドワーフは他の国とも取引しているけれど。地下に穴を掘って。地下の穴から取引場に行けば、襲われずに済むらしくて。個性的なドワーフとリンは思っている。 そのドワーフに頼んで、作って貰ったりもしているから、お互い様になるのだろうけれど。  
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