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  ハウス内に、リンが作った物の中に、焼き窯(かま)がある。焼き菓子や器を焼くのに重宝している。創造属性の魔法で出したものだけれど。一度見た事がある物しか作れないので、窯は昔テレビで見た器を焼く用の窯をイメージしたもの。そこで、リンは焼き菓子や器を焼いたり料理を焼いたりピザを焼いたりしている。 強化と防水と防火と耐水と耐火の魔法陣を施した、壺もある。これらは、ドワーフに依頼し作って貰ったもの、リンが作ったもの。ドワーフが作った壺は、鉱物が混じっている為少し派手。なので、薬草入れに使っている。リンが作った壺は、地味な壺だが厚さは分厚い。調味料を作る時に、使っている。ドワーフは誇り高い生き物。薬草入れに使っているなんて知れば、自尊心が傷付くだろうからリンは言わない。知っている神も世界樹も言わない。もしも知られた場合、宥(なだ)める役目は神に丸投げするつもりでいる。 味噌、醤油、砂糖、酒、だし汁、日本人が好きな調味料。それらは、リンも好きで勿論自作している。『金の日』にも硝子製の小瓶に入れて販売している、その調味料を使ったレシピつきで。砂糖や味噌に関しては、硝子製の箱に詰めている。醤油に関しては、『大量に飲むと毒になるが、少量ずつ料理に使えば毒にならない』という注意書も添えている。 今のところ、苦情は来ていない。 塩は、噴水で作る塩の結晶を粉末にして硝子製の箱に詰めている。勿論、販売している。目敏く勘の鋭いギルドマスターを欺く為の新たな塩を、リンはこれから作ろうとしていた。  
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