9/16

19人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
  ならばと、リンは考えていた事を提案する。 「国内出身者で、道徳心とか知性がある獣人ならば、竜種やエルフ種、吸血鬼の始祖か天魔族とかは?」 竜種は、知性が高い。平均寿命も高い上に、博識。攻撃しない限り、相手に敵意は出さない。好戦主義。無用な戦闘は避ける。エルフは、平均寿命は高いし知性は高いが戦闘狂が多い。吸血鬼は博識だが戦闘狂が多い。始祖辺りなら、博識で知性も高い上に理性もある。 「博識で知性があり、好戦主義。男女の数は均等に。雄の気持ちは、雄にしか判らない。雌の気持ちは、雌にしか判らない。寿命や年齢は関係ない。心当たりは、ある?」 博識を強調する。教員なら、当然博識でなければならない。ただ、偏った知識は教員より研究員に向いている。 「某(ある)文献に記載されていた言葉に、『男女の頭の中身は違う。』というのがあった。つまり、男は地図が読めて迷わないが、女は地図が読めずに迷う。それは、男は余計な事を考えずに出発点から目的地迄の距離を迷わずに進む事が出来る為で、女は余計な事を考えてしまうから出発点から目的地迄の距離を寄り道しながら進むからだと。」 リンの説明に、大人しく待機していた猫耳のギルド員が口を挟む。 「あの~、余計な事を考えるって何を?」 リンは、オズオズと聞いて来た猫耳のギルド員を一瞥する。 「これは、恋愛も一緒。恋愛中の男の頭の中は、性欲と独占欲が占めている。片(かた)や、恋愛中の女の頭の中は、相手との今後の事や相手とは別の事や暮らしの事家事の事色々考えている。若い頃の男女は極端な考えを持っている。男は性欲と独占欲、女は独占欲。然し、年齢を重ねる毎に女は考えも変わる。男は変わらない方が多い。」  
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加