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  「外でデートする時、目的地があるとする。例えば、食事する店だったりアクセサリーがある店だったり。男がデートする時、目的地を決めているなら、真っ直ぐ目的地を目指す。寄り道もしない。時間が勿体ない。女がデートする時、目的地が決まっていても決まっていなくてもの場合、どちらも目的地には真っ直ぐ行かない。目的地迄の距離の途中にある、好奇心や興味を擽るような場所があった場合や欲しい物がある店等が視界に入れば、そちらに寄り道をする。男のように、真っ直ぐ目的地に行こうとはしない。これは、買い物も同じと言える。男は、買い物も最初から買う物が決まっている。同じ色でも片方が安くても、決めた物しか買わない。女は、買い物は最初から買う物が決まっていても、店に入れば、他にも欲しい物が出て来て、結局買う物以外の物を買ったり選んだりと買い物する時間が長い。つまり、そういう事。」 これ以上話すと長くなると判断したリンは、自らの話をぶった切る。 「嗚呼、判る~。買い物って、欲しい物が増えるよね~。」 猫耳のギルド員は、この説明で判ったらしい。 「あ、嗚呼、確かに女は買い物長いな。」見た目性別の判らない、ギルドマスターは呟く。多分、声からすると女だと思われるのだけれど。 「知識はなくても良い。性格の良い人を、選んで来てくれれば良いから。」 その言葉に、拍子抜けした表情の猫耳のギルド員を放置してギルドマスターは押し黙る。 「 … だったら、心当たりはある。寿命の長い者が集まって、ただ話をしたりする集まりがあるんだ。暇そうだから、頼むかな。」 最初から、その人達に頼めば良いのに。  
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