第1章

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お湯の熱さも感じられない程になっていた。 自分の中にあった『優しくしてほしい』と言う気持ちが裕也のおかげで満たされていったが、そんな経験の無い晴が全てを吸収しきれる訳は無く...... 晴がオーバーヒートしてしまったのだ。 ・ ・ ・ やがて、自分が自分に戻れた時は情けないと言う気持ちしかなかった。 「こんな気持ちって.....」 晴はまだ心に何かを抱き、自分が感じている気持ちを理解......いや、理解させまいと晴自身が拒否をしていた。 このまま、この気持ちを受け入れても良いのか? 俺の気持ちは間違っていないのか? 今の晴の頭にはこの様な事がグルグルと回っていた。   自分自身を信じれない俺が裕也を好きと言う気持ちを信じきれるか? そこで、ハッとした。 「バカだな.....俺。」 こんな事、最初から考える必要なんてなかったんだよ......。 だって、まだ裕也は俺の事が好きだとは言ってないからだ!! その人の特徴に良く似ていたんだ。 ただ、それだけ! 俺の事が好きだとはまだ確定していない こんな事を自分自身に言い聞かせていた晴が冷静になった。 じゃあ、今まで見せてきた表情、行動、全てなんだったんだ........? 考える道を少し外した。 そしたら、心に穴がポカンと空いたように冷めていった。 俺の本当の気持ちはなんなんだ.......。
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