第1章

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お願いだから、待っていて欲しい!! 次の角を曲がったら、下駄箱だ!! 「あ.......」 誰も居ない..... 「ゆ、裕也....?」 「やっと来たぁ~…待ちくたびれたよ。」 「ご、ごめん。磯山がうるさかったからちゃんと30周走ってきた。」 「そっか。磯山皆から嫌われてるよね。」 「だと思うよ。性格がな....」 「性格も顔もだよ(笑)」 「あれでは、モテないな(笑)」 ここまでは、いつも通り..... どちらかが、話を切り上げて違う話を持ち出すか.....だな。 「晴....昨日のメール、見た?」 一瞬の言動で空気が氷ついたかのように冷めていった。 「見たよ。返信遅くなってごめん。」 「その...話、なんだけど....さ。」 裕也、凄く躊躇してるな..... 「お、俺さ!晴の事、好きぃ....なんだよね...」 裕也の照れ顔Good! じゃなくて!.....やっぱりか。 「裕也。」 ビクッと裕也の肩が震えた。 「直ぐに答えは出せない。」 「う、うん。そのつもり。」 「でも、その答えが出てない間も普通に話して欲しいし....その、うん。あのさ、えっーと....」 何、テンパってんの!?俺! 「ぷはっ(笑)ハルっちのどもり方面白っ。」 「勿論だよ。ハルっち。」 「ありがと....」 ・ ・ ・ 晴宅 「はぁぁぁぁ~…疲れた~…」 やっぱり、告白してきた。 あの場では、何とか乗りきったけどさ、無理が有るだろ! 早目に答え出した方が良いだろうか..... オロオロ 「おお、落ち着かない!!」 裕也宅 ひゃぁ~…告白しちまったよ...... 「どうすっかな~…」 晴からは『話しかけて欲しい』って言われちゃった!(裕也ビジョン) ヤバい....思いだし鼻血..... どもってた晴は可愛いなぁ~(笑) 裕也が思いだし鼻血を出していた頃、晴はと言うと.... 裕也は俺の事が好き....裕也は俺の事が好き...... 永遠に頭の中でぐるぐる廻っていた。 「どうしよ....」 裕也の事、好きだよ。凄く。 でも、何か..... 俺は、弱い。 不安を持てば、前向きには出来ない。 そんな弱い奴なんだよ?俺は。 それでも、裕也は好きで居る?
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