第1章

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15分程歩いた俺達は、カフェに着いた。 店内は明るく、俺好みで落ち着いた。 裕也とは何らかの接点で息が合いそうだと俺は思った。 「ハルっち、飲み物どうする?」 「ん~…」 ご飯を食べてないから甘いものは却下。 コーヒーも得意では無かった。が、 「俺は、モーニングでも頼もうかな。ハルっちもモーニングにする?」 「そうしようかな.....」 「んじゃ、決まりね。おねぇーさん!モーニング2つ」 「かしこまりました。お飲み物はどうされますか?」 「俺は、カフェラテ。」 「俺は、オレンジジュース。」 「かしこまりました。」 俺は、店内を改めて見ると少しレトロな雰囲気だなと思った。 「な?ここ良い所だろ?」 「うん。凄く落ち着く」 今までに無い落ち着きを得た気がした。 「それで、相談の事なんたけど.....」 「モーニング2つに、カフェラテとオレンジジュースになります。」 「ご注文は以上ですね?」 「はい。」 「では、ごゆっくり。」 しばしの沈黙。 「タイミング悪っ!!」 ビックリした。 「食べよっか(笑)」 「そだな」 ぱくっ おいしっ! トーストの上に半熟の目玉焼き。 焼き加減バッチし! 「ここのトースト美味しいな」 「この半熟の目玉焼きが好きだ。」 「それ、分かる!」 なんだか、楽しいな。 こうして、楽しく朝ごはんを食べ終え、本題に移った。 「早速、俺の相談に乗ってもらおう!」 「裕也にも、相談する悩みが有るんだ」 「俺を何だと思ってんだよ?!」 「何も考えて無いノーテンキバカ野郎」 「スパッと俺のガラスのハートを割らないで.....」 「お前の心臓がガラスな訳無いだろ」 「俺のハートはもろいの!」 「へぇー」 「また、俺をバカにしたなー(泣)」 「今日は、お前の相談を乗るために来たんだから早く話せよ」 「そーでした。俺の相談は、恋の相談なんだよ」 「恋?!」 「そ、恋」 「恋で何の相談?」 「相手を振り向かせたいんだよ!!」 「ふーん」 俺は、こんなにも誰かを想い『こうなりたい』と必死に願った事は無かった。 願っても叶わないと分かっていたから......
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