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こうなる前、僕は幼なじみの鏑木美佳と一緒に住宅路を歩いていた。今は終業式が終わってその帰りだ。
「なぁ恭、最近気づいたんだけど聞いてくれ。」
僕の名前は瑞穂恭、十七歳のただの高校二年生だ。
「なに?美佳。」
「天井って漢字あるでしょ。あの天井のじょうの字のなかに、
点をつけると~。」
「つけると?」
僕は気づいたけどのってあげた。
「天丼になるのだ~。」
うんどうでもいいね。いつも美佳はそんな事をいって話が止まらない。正直もう少し落ち着いてもいいと思うけど、元気なのはいいと思う。
そんな下らない話しをしながら帰っていると、
突然黒い膜みたいなものが現れた。2メートル位の高さで薄く端が揺らいでいる膜としか言えなかった。
今思えばどうしてあの時いつもの道にしなかったのだろうか。それも運命なのか。
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