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そうかそうだった。
たしか美佳を庇って僕は……
薄暗く松明の明かりが見える。周りはでこぼこしていて洞窟かな?
棺桶から出てみると、いきなり気になったのは髪の毛、肩より長くて黒い、自分の髪なのに綺麗だと思った。
次に胸はそれなりにあって男だったのに、ムニュ……うん。なんか悲しいな、自分のは。
下もなくて、本当になっちゃったんですね。後、目線も低い気がするというか縮んでしまっている。170センチくらいあったはずなんだけど……
服装はいつもの黒い学ランにズボンなんだけど、すごいだぼだぼでベルトを絞めても脱げそうだ。後で考えよう。
靴も白いスニーカーでこっちもぶかぶか、動きずらそうだけどこんなよくわからないところで裸足は怖いので靴ひもをきつくしばってなんとかした。
棺桶は黒くて吸血鬼が寝てそうなフォルムに起きたときに横に立てかけたふたがあり、そこは十字でなく、なぜかひし形の模様だった。大きさは縮んだ僕でぎりぎりのサイズ。さわってみたら石っぽかった。石棺か。
荷物はちょうど終業式だったからあまり持ってなくて、腕時計はそのままで、黒いリュックにスマホ、手持ちサイズの手帳とペン、非常食の栄養ゼリー飲料、スマホのバッテリー、ハサミ。
正直やっていけないよなぁ、あとスマホ圏外だし、バッテリーも意味ないし。
なぜか棺桶のすぐ近くに看板が立ててあった。
【起きた~出口は奥ね~。アステロトへようこそ~。】
軽いな。それにアステロトって?
とりあえず奥に出口の光らしきものが見えるのでいってみよう。
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