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次にサト君と会うことになってたのは、月曜日の夜。
成人の日。
一月十三日。
あたしは、お昼を食べてすぐに家を出ようとしていた。
約束の時間には余裕があるけど、早めに寮に戻って準備をしたくて。
ママには、大学近くに先月オープンしたケーキ屋さんに行くことにしてある。
もちろん、一緒に行くことになってるのは真紀。
外はいいお天気みたいだった。
玄関先に座ってブーツを履くあたしを、キッチンから出てきたママが呼ぶ。
「美緒?
最近、真紀ちゃん元気にしてるの」
答えづらかったけど…
あたしは、肩越しにママを振り返った。
「真紀? いつもと変わりないよ」
ママは少し離れたところに立ち止まって、あたしを見てる。
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