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「…よ……吉城さんって、誰？」
口の中が、なんか、カラカラ…
…サト君のこと、いつかママに紹介できたらいいな。
そう思ってたこと、この時のあたしはすっかり忘れてた。
「誰って…」
けげんそうなママの声。
明らかに…あたしを疑ってる。
「美緒、会ったことがあるはずだけど。
夏にお中元を持っていらしたでしょう？
吉城暁さん。パパの息子さんよ」
………え…？
声…
声、出ない。
手が震えて、ブーツのファスナーが上げられない。
なんなの。
どういうことなの。
夏に、お中元……？
パパの…息子さん……？
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