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「へぇ~、斗真は静岡の出身なんだ?
だから、この辺じゃ見かけないナンバーの車に乗ってるんだね。」
いつもニセコ方面から来る沼津ナンバーのRV車。
その車に乗ってる1つ年上の斗真と、私はカウンター席で話をしていた。
彼は冬場はニセコのスキー場で働き、夏場はラフティングのインストラクターをしているそうだ。
「そう。俺の地元の伊東は、滅多に雪が降らないんだ。
今時期でも、こっちに比べたら全然寒くないしね。」
「でも、雪が降らない地域で育ったのに、どうしてスノボを始めたの?」
「俺、大学が札幌だったんだ。
在学中はスノーボードサークルに入って、いろんな山に出向いてた。
入学当初は興味本位で入った初心者だったけど、仲間のお陰でボードの楽しさに目覚めて毎シーズン雪山にばかり行ってたんだ。
そんで、気付けば卒業後もそのまま北海道に残ってニセコに住み着いてたって訳。」
「そうだったんだ~!
雪国で生まれ育った私には、こんな大雪邪魔な物でしかなかったよ。
雪掻きは大変だし、吹雪で学校は休みになるし。
みんなみたいに、ウィンタースポーツをやるなら別なんだろうけど・・・。」
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