登場人物紹介

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辰星(しんせい) 太星国に暮らす東海人の青年。千里眼者にして透視者。十三歳のときに天涯孤独となり、またそのとき隣国トゥバンへと拉致誘拐されてしまった。そこでトゥバンの第一王子ルメレクから拷問を受け、胸に烙印を圧されたという過去を持つ。何度も生死の境を彷徨ったが生きて太星国に逃げ帰り、首都中洲島で賭博師を生業としていた。そのずば抜けた知性を見込まれ、太星国元帥宇玄の臨時参謀となり、宇玄の嫡男有得とともにトゥバンへ同盟交渉のために赴く。 伽絽(かろ) 冥利の館の九代目の主にして全ての星読み師の長。冥利の姫。辰星に「辰星」という名を授けた。冥利の館に伝わる秘薬により、幼い少女の姿のまま二百四十年以上生きている。 有得(ゆうとく) 太星国元帥宇玄の嫡男。記憶追躡者。現王太苑帝とその異母弟である天祐将軍の従兄弟。母親の喜佐が糸把屋の芸妓だったため、六歳まで糸把屋で育った。長らく自分の身分を明らかにしていなかったが、王位継承権者であることを公表し、太星国軍大将の任を得た。父親宇玄に代わり、太星国全権委任大使としてトゥバンへ同盟交渉に赴く。 天祐(てんゆう) 太星国将軍。跳躍者にして念動者。前王太業帝の庶子であり、現王太苑帝の異母弟。その素性が明らかではなかった母親菫令がトゥバンのシェダル女王の従姪であると判明。母の弟であるエルナトとの対面を果たした。 宇玄(うげん) 太星国元帥。有得の父親。前王太業帝の異母弟にして現王太苑帝の叔父。全権委任大使としてトゥバンへ同盟交渉に赴こうとしていたが、太星国王宮で発生した謀反によりそれを断念。息子有得にその任務を託した。 太苑(たいえん) 太星国現国主。天祐の異母兄にして有得の従兄。病がちだと言われているが、自らの意志を持ち誠実に国政に取り組んでいる。謀反の鎮圧を契機に、綱紀を改めた。 海嘯(かいしょう) 太神則教導師。記憶視者であり、記憶破壊者でもある。かつて冥利の奥義の書を盗み出しトゥバンへ亡命した太星国王宮星読み師雅詠の息子。その雅詠によって故意に歪められた星を背負わされて生まれ落ちたが、そのために星読み師としてはずば抜けた才能を持っている。ルメレクによって奴隷として売り払われたミラク=天祐の母親を追ってトゥバンを出奔した。宇玄によって王宮内に監禁されていたが逃亡し、トゥバンへ向かっている。
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