物語の終わり

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この世界は終わってしまった。 もう何も無ければ誰もいない。 崩壊していく世界、いずれ僕も崩壊に巻き込まれるだろう。 不思議と恐怖は無かった。 あるのは眠気と不安と、そして少しだけ寂しかった。 今眠れば次目が覚めるのは何時になるだろう?どこで、どう目覚めるだろうか。 この世界は終わってしまった。 もう何日もしないうちにここも水に沈み、全てが終わる。 この世界にはもう誰もいない。 学舎の人達も、僕の友達も、そして母さんも父さんも。 なんとも不思議な感覚だ。ぼんやりとしていて、心の奥がフワフワしているかと思うと突然ぎゅっと締め付けられるような…。 終わりが来てから三度目の夜、もうそろそろ眠ってもいいかもしれない。 僕は瞳を閉じた。 意識を手放し、そして次の始まりを見るために。
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