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小野side in
あれからというもの、俺は人を信用できなくなった。
いわゆる人間不信というやつ?
拒絶か?どっちでもいい!!
あんな、仲間を見捨てるような奴らしかここら辺にはいないと思うと腹が立つ!!
俺は皆でふざけ合って、時には助け合っていけるような友が欲しい!
だからいつも一緒にいたオス豚共も含めて、全員と絶交した。
…正式にはやっていないが絶交さ!!
だから俺もあいつと同じように独りの状態からスタートだ。
あ、高校とかの友達はいるや 笑
あいつもそれぐらいいるだろう!
いなかったら…。
そして俺は今、履歴書をもって東京の街を歩いていた。
今度こそ内定をいただきたい…
「こんちわーっす」
「おまwwまた来たのかww」
「当たり前っすよ!!内定いただくまで今日は帰らないっすよwww」
「仕事の邪魔はやめてくれないか?」
「え、断る!!!」
「お前なんか死んでもうちには入れんwww」
「いいじゃないっすかー!!
人手足りてないんでしょ?」
そう、この店に履歴書を持って足を運んだのも今日で24回目ww
こんな粘り強いやついないと思うけどなww
こんな根性ある人間は雇うべきだとおもうんだけどなー笑
あ、紹介が遅くなったが、今俺と話してる人は軒下剛(のきしたつよし)さん。
この店、ホット・ラウンジっていう居酒屋のオーナー。
始めのうちは俺もちゃんと礼儀というのをわきまえていたが、何回も来るうちに仲良くなってしまったのだ。
「うーん、じゃあ今日はリゾット食べるわ」
「はいよー。」
そして、履歴書を持って来たら何か食べて帰るのである。
「交通費と食費…もうここに来るだけで結構お金使っちゃうんだよ~」
「わざわざ来てくれてありがとねー。」
「え、それじゃあここで「それとこれとは別だ、馬鹿!!」…チェッ!!ケチ~」
オーナーはそんな俺を見て笑った。
とても暖かくて、親みたいなんだよなー。
とても居心地いいし…
「ほら、できたよ、雄也君。」
「ウホっ!!旨そー!!いただきまーす!!」
「今日は特別に唐揚げ付けてあげたよ。」
「マジすか!!あざーすっ!!」
「そういう言葉遣いするから採用せんのだ!!」
そういうオーナーの言葉は流しておいて、俺はオーナーが作ってくれた料理を平らげた。
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