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「ふ~、ご馳走様!!」
そう言って満足そうにしている俺の目の前にオーナーは箱ぐらいの大きさの機械を持って来た。
「ん?何すかそれ?」
オーナーは何も答えず俺の向かい席に座り、この機械の電源を立ち上げた。
モーターが回る音ががする。
「んー、コピー機とか?違う?
じゃあー、わかった!!FAX送る機械だ!!」
まだオーナーは何も答えてくれないが、手は動かしたままだ。
何をするのかと思って眺めていると、オーナーは俺が渡した履歴書を手に取り紙の差し込み口のようなところに持っていき、差し込む直前で手を止めた。
すると突然オーナーがニヤっと笑ってこう言った。
「残念、シュレッダーさ!!!」
それを聞いた瞬間、俺は真っ青になった。
オーナーはすごく楽しそうな顔で履歴書を突っ込もうとしている。ちくしょ、なんかムカつく!!
「ちょwwwなにしてるんすかwww」
俺は慌てて履歴書を取り上げた。
「あ痛~指切れた~www
あぁ、オーナーに怪我させた~
もう帰っていいよーwww」
オーナーの右手の第二関節下あたりから赤い液体がにじみ出て来た。
「いや、待ってくださいよwww
目の前てシュレッダーかけられそうになっているの見たらそれ制御したくなるでしょww」
「あー今日仕事できるかなーwww」
「話し聞けや糞ジジイwww」
「うわ、オーナーに向かって暴言吐いたわ、この人!!
はい、採用取り消し~」
「いや、ちょっと待てじゃwww
…え!、待ってくださいよ!!
採用取り消しって!?
まだ採用という言葉聞いてなかったんですけど?」
「…まぁ、これだけ来てくれてるし、本当にここに働きたいのかなというのが伺えたから。
今日から入れるか?」
俺は一瞬言ってる事がわからずにいた。
というか混乱していた。
数秒後、落ち着きを取り戻し、言っていることが理解でき嬉しさがこみ上げて来た。
「ありがとう、のんちゃん!!!」
「勝手にあだ名付けるなwww」
ということで俺はここで働けることになった。
これからが楽しみだ。
小野side out
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