存在10%

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小野side in またあいつ一人でいる。 学校生活の最後の最後まで一人を貫き通しやがって。 一人でいることがそんなにカッコいいとでも思ってるのか? 馬鹿か? あいつの姿を見るといつもそういう気持ちがよぎってイライラしてつい後ろから頭を叩いてしまう。 …ストレス発散なんかじゃないよ? そして、いつも始めは同じ会話をする、それが俺達の挨拶みたいなもんだと思ってる。 その後は二人並んで歩くのもなんか気まずいしで、とりあえず友達を見つけてそっちに行く。 でも、今日は何か話しを発展できそうな気がした。 なんせ、今日は晴れだというのにあいつ傘を持ってるんだぜ? 卒業前だけど最後くらいなんかあいつといっぱい絡んでみようと俺は心に決めた。 「もしかして、雨降るかもってビビったんだ?残念ながら今日の降水確率は10%だよwww」 「…。」 いや、そこ黙るww? ここであいつが反撃か何かしてくる予定だったんだけどな… うーん、最後まで謎なやつだ。 「急がないと遅れるぞ。」 それだけを言い残して一人だけいってしまった。 腕時計を見ると9時10分。 まだ10分はあるというのにな… 「おい、雄也!!!」 後ろから声が投げられ振り返るとそこにはいつもの面子6人がいた。 「おう、おまえら!おはよ!!」 「またあいつにナンパかww?」 面子の一人がニヤニヤしながらそんなことを言ってきた。 「馬鹿野郎ww俺の恋愛対象は女だwww」 そう言い返して俺は面子の中に入ってグダグダ喋りながら学校へと向かった。 「あいつも最後まで一人でいたな。」 面子の一人がそう話しを出してきた。 「あれだよ、孤独主義ってやつ?一人が好きなんじゃない?」 「あぁ、それ言えてるかもね、お前、一人の時間邪魔してんじゃねぇよ!!」 「いや、何度も言うが絶対あいつ孤独主義とかじゃないってwww」 なんとなくだけど、そんな気がするんだよなー。 「コンビニ寄って行こうぜ」 その声と共に近くのコンビニに入ってジュースを買う。 ふと時計に目をやると針は9時18分を指していた。 小野side out
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