第11話 近すぎるフタリ

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「玲美さん、起きて下さい」 「んん……」 「起きないとキスしますよ」 「へあっ!」 そう言われて飛び起きた私。 土曜の朝から耳元でそんな事を言われたせいで、身の危険を感じて目覚めてしまった。 「ふふ、冗談です。朝ごはんが出来ました」 「え、あ……うん」 イツキは昨日と同じく早起きで、言った通りにわざわざ朝ごはんを作ってくれている。 なんて律儀な奴なんだろうか。 「いただきます」 彼はなんだか毎日生き生きとしているような気がする。 こんなに楽しそうにごはんを食べる人は初めて見た。
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